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2020.05.01 Friday

里山さんぽ(動画アップしました)

 

絨毯と関係のない記事がつづいてすみません。

 

頭の上にフタをされているような自粛の日々がつづいていますが、

このところお天気つづきですね。

 

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自宅から5分も歩けば里山ゾーンに入れる近道を見つけました。

この写真は帰り道から撮ったもので、来るときには上の方から下りてきます。

すり鉢状になった「谷地」と呼ばれる地形です。

 

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山藤の花が咲いています。

丹精込めて育てられた藤の花もよいですが、

自然に咲く花に出会ったときの驚きーー

 

レイチェル・カーソンの "The Sense of Wonder" を読み返しました。

新たな感染症のパンデミックは、自然からの警告かもしれません。

 

 

これはどこの山の中? と思われるかもしれませんが

田んぼエリアをとりかこむ林に入って100メートルほどのところ。

 

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この道を登りきると、向こう側にニュータウン地区のビルが見えます。

 

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田おこしがされ、水が張られ、田植えを待つばかり。

田んぼに空の雲が映っています。

 

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こちらは田植え完了〜!

 

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こういう風景を見るとホッとします。

 

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この道をすすむと行き止まりになるのですが、その手前に蓮池があって、

なぜか木彫りのカモさんが二羽横たわっています、、、

 

 

一方で、もう田植えがされなくなった田んぼもあり、

ウグイスが美しい声で鳴いていました。

 

既存の動画はこれまでもブログにアップしてきたのですが、

自分で撮った動画ははじめてです。

ジャーン!

 

それではお聴きくださいーー「今は昔、田んぼのアリア」

 

* * *

 

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ーどうかふたたびみんなに平穏な日々が戻ってきますようにー

 

 

 

2020.04.10 Friday

こんなときだからこそ

コーカサスの平織りについて書きはじめましたが

新型コロナで世の中が大変になり、毎日が落ち着きません。

 

健康面での被害と同時に、社会が麻痺状態に近くなってきていて、

本当に、今回は「百年に一度」かそれ以上の災害になるのではないかと心配です。

 

私などは、自粛していればそれで済むのですが、

お仕事をされている方、子育て中の方、介護が必要な方をお世話されている方など、

毎日毎日が本当に大変だと思います。

 

そしてなによりも医療従事者の方々が、

厳しい状況のなかで頑張っていらっしゃること、

もう、なんて言ってよいかわからないのですが、

とにかく、感謝の気持ちと、

医療従事者を支えるために、みんなが応援しなくてはいけないと思っています。

 

そして、こんなときだからこそ、

気分をできるだけ明るく、前向きにすることって大事ですよね。

 

最近久しぶりにスマホでツイッターを見ることが多くなりました。

 

チェリストのヨーヨー・マさんの呼びかけではじまった"Songs of Comfort"、

新型コロナに負けないようにと、世界中の音楽家が音楽を提供してくれています。

 

https://twitter.com/hashtag/SongsOfComfort?

 

こちらはBurtJapanのツイート、

サン・サーンス「動物の謝肉祭」から

 

https://twitter.com/brutjapan/status/1246402219005657088

 

そして、こんなときこそお気に入りの絨毯やキリムをあらためて愛でてみませんか?

 

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シスタン地方のバルーチのバーリシト

 

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手持ちのバーリシトのなかでも、ついこれを手に取ってしまいます。

 

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なんといってもこの落ち着いた色合いが好き!

 

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柔らかく、それでいてコシのあるウール

 

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セルベッジなんかは擦り切れてクタクタなんですが、、、

 

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そこがまた愛しいんですよね〜

 

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キリムエンドの手紡ぎ糸を見ているだけで、なんだかホッとします。

 

つらいことがあっても、独りじゃないよ。

 

いっしょに、がんばりましょう!

 

 

2020.04.02 Thursday

山中伸弥教授の新型コロナへの提言

 

号外です。

山中伸弥教授が新型コロナの感染拡大について

たいへんな危機感を持って提言をされています。

一人でも多くの方に知っていただきたくて投稿しました。

 

本日4月2日午後のANNニュースより

 

 

山中伸弥教授による5つの提言

提言1 今すぐ強力な対策を開始する

ウイルスの特性や世界の状況を調べれば調べるほど、新型ウイルスが日本にだけ優しくしてくれる理由を見つけることが出来ません。検査数が世界の中でも特異的に少ないことを考えると、感染者の急増はすでに始まっていると考えるべきです。対策は先手必勝です。中国は都市封鎖をはじめとする強硬な対策をとりましたが、第1波の収束に2か月を要しました。アメリカの予想では、厳密な自宅待機、一斉休校、非必須の経済活動停止、厳格な旅行出張制限を続けたとして、第1波の収束に3か月かかると予測しています。
わが国でも、特に東京や大阪など大都市では、強力な対策を今すぐに始めるべきです。

提言2 感染者の症状に応じた受入れ体制の整備

無症状や軽症の感染者専用施設の設置を
・省令等により、無症状や軽症の感染者は、病院でなく専用施設で経過観察できるようにする
・予約が激減しているホテルや企業の宿泊付き研修施設を活用
・ジムなども利用可能としストレス軽減
・管理業務は、感染しても重症化リスクの低い方に十分な感染防御の上でお願いする
・無症状者の自治的活動や、感染後に回復した方の活用も検討
・医師が常駐し、急激な重症化に備える
・風評被害の対策を国と自治体がしっかり行う重症者、重篤者に対する医療体制の充実
・感染病床の増床
・人工呼吸器の増産、自治体をこえた柔軟な利用
・ローテンションなど、医療従事者の過重労働の軽減
・医療機関による役割分担体制の整備
・医療従事者の感染症対策に関する教育
・緊急性の低い、他疾患に対する処置や手術の延期

提言3 徹底的な検査(提言2の実行が前提)

これまでわが国は、無症状や軽症の感染者の急増による医療崩壊を恐れ、PCR検査を限定的にしか行ってきませんでした。しかし、提言2が実行されれば、その心配は回避できます。また、このままでは医療感染者への2次感染が急増し、医療崩壊がかえって加速されます。自分が感染していることに気づかないと、家族や他の人への2次感染のリスクが高まります。また感染者数を過小評価すると、厳格な対策への協力を得ることが難しくなります。ドライブスルー検査などでPCR検査体制を拡充し、今の10倍、20倍の検査体制を大至急作るべきです。
中国、韓国、イタリヤ、アメリカで出来て、日本で出来ない理由はありません。

提言4 国民への協力要請と適切な補償

短期間の自粛要請を繰り返すと、国民は疲弊します。厳格な対応をとっても、中国では第1波の収束に2か月を要しました。アメリアでは3か月と予測しています。第1波が収束しても、対策を緩めると第2波が懸念されます。対策は、ワクチンや治療薬が開発され、十分量が供給されるまで続けなければなりません。数か月から1年にわたる長期休業の間、事業主に対しての補償、従業員に対しての給与の支払いや再開時の雇用の保証を、国と自治体が行う必要があります。
国民に対して長期戦への対応協力を要請するべきです。休業等への補償、給与や雇用の保証が必須です。

提言5 ワクチンと治療薬の開発に集中投資を

ワクチンの開発には1年は要する見込みです。アビガン等の既存薬が期待されていますが、副作用も心配されます。新型コロナウイルスの特性に応じた治療薬の開発が緊急の課題です。アメリカ等でワクチンや治療薬が開発されても、日本への供給は遅れたり、高額になる可能性もあります。産官学が協力し、国産のワクチンと治療薬の開発に全力で取り組むべきです。

 

2020.03.25 Wednesday

コーカサスの「シルバン・キリム」とは

 

「コーカサス平織りの謎」シリーズのつづきです。

 

3月14日付の「'Pashaly'デザインキリムの謎」のおさらいをすると、

日本では「クバキリム」として知られる一つのタイプが、じつはクバで織られたものではない、

ということは、「ハリ本」と「ヌーター本」の両方に書いてあった。

 

そして「ヌーター本」によると、くだんのデザインは、現地で'Pashaly'と呼ばれており、

シルバン平野の「シェマッハ」という町の近郊に住む人びとが織っていて、

「アゼリ人」や「アルメニア人」が織っているという証言は得られたが、

Latif Kerimov という人が主張する「'Pashaly'デザインはパダール人が織っている」

という確証は得られなかった。

 

IMG_1199.jpg

"KILIM The Complete Guide"より

 

ただし "KILIM The Complete Guide" で「クバキリム」とされているタイプは、

ヌーター本で「本当にパダールが織ったキリム」のタイプと重なっていることは気にかかる。

もしかすると「パダール人」の織ったキリムが、

誤って「クバキリム」とラベリングされたのかもしれない。

 

* * *

 

なにをゴチャゴチャ言ってるねん、みたいな内容で申し訳ありません!

 

今日は「シェマッハ」という町に集まってくる「シルバン・キリム」について。

トルコのキリム屋さんは「シルワン・キリム」と言っているようだが

日本でもある程度なじみのあるキリムである。

 

 

「ヌーター本」より再度コーカサスの地図を示すと

右手の黄色い部分がシルバン地方で、Shirvanの'v'の文字あたりに「シェマッハ」の町がある。

 

2月27日付の記事で紹介したキリムのうち、

おそらくシルバンで織られたであろうキリムを再度掲載してみる。

(あくまでも現時点での推定です)

 

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単純なボーダー柄であるが、とにかく糸が細く、長い繊維でツヤのあるウールが使われている。

 

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「ヌーター本」掲載の「バクー・シルバン」キリム。

2枚目のキリムによく似ているタイプだが、

シルバン地方でも東部のカスピ海沿岸にあるバクー周辺のキリムということか。

 

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このキリムは引き取ってくださる方がおられてもう手元にはないが、

やはり細い糸で密に織られたキリムだった。

 

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「ヌーター本」のピースだが、特徴的な六角形のモチーフが使われている。

コーカサスキリムは、デザインの「使い回し」がさかんに行なわれているのだが、

私がこれまで見た限りでは、この六角形のモチーフはシルバンに限定されるようだ。

 

IMG_1198.jpg

 

「ハリ本」よりコーカサス東部の地図。

これを見ると、1896年ごろのエスニックグループの分布がわかるが

シェマッハ周辺は「アゼリ人」と「アルメニア人」が多く、

バクー周辺の大半は「タット人」、ごく一部に「アゼリ人」が住んでいたようだ。

 

 

2020.03.21 Saturday

一年はつづく「長いマラソン」のために

 

ぷぎー地方でも桜が咲きはじめましたが、みなさまいかがお過ごしですか?

 

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山中伸弥さんが "covid19-yamanaka.com" というサイトを開設され、

「新型コロナウイルスとの闘いは短距離走ではなくマラソンです。

1年は続く可能性のある長いマラソンです」と冒頭にありました。

 

「一人一人が、それぞれの家庭や仕事の状況に応じたペースで走り続ける必要があります。

国民の賢い判断が求められています」

とても参考になるサイトですので、検索して読んでいただけるとうれしいです。

 

* * *

 

 

東京都美術館で開かれていた「ハマスホイとデンマーク絵画」に行きたかったのですが

「上野はちょっとマズイかもしれない」

「もうすこし様子を見てから出かけよう」

と思っていたら、あれよあれよという間に開催途中で閉幕してしまいました、、、

 

これは観たかったなあ〜(泣)

 

 

「観たいものを観なかった後悔」もイヤなもので、

6月20日に予定されている友枝雄人さんの公演チケット

きのう発売開始だったので、即購入しました。

 

友枝真也さんの3月7日のツイート

ここ何週間か色々ざわつく感情をたくさん経験したけど、

卓球の張本君が気分が落ち込もうとどうあろうと練習しなければ上手くはならない、

だから練習だけはやめない、みたいなことを言っていたので、今日も稽古だけはしました。

 

なんだかジーンとしてしまいました。

 

* * *

 

さて!

 

わたしの通っているジムは、3月2日からスタジオレッスンが中止になり

16日から人数制限で再開されたのですが、

いろいろ検討した結果、いったんジムを退会しました。

新型コロナが終息したら、再入会するつもりです。

 

体力が全然なかったわたしですが、ジムのおかげでずいぶん改善し

何よりも身体を動かす楽しさを味わえるようになったので、

ジムのスタッフのみなさんや会員の方々には心から感謝しています。

再入会のその日まで、おうちで筋トレ頑張ろうと思います。

 

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ジムに行かなくなってから、最初は自重筋トレをしていたのですが

やはり負荷が軽すぎて、まずはダンベルを買いました。

 

重りを付け替えられるものも良いかなと迷ったのですが

汎用性の高い3キロにしました。

 

あとは体幹トレーニングで使っていたゴムチューブ。

 

ボディパンプのバックナンバーを流しながら、ダンベル上げ下げしていたのですが、

3キロだとスクワットには物足りない〜!

やっぱりバーベル欲しいよ〜!

と思っていたら、

「入荷未定」だった女性にもイイ感じのバーベルが入荷していたので、即ゲット!

 

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バーが2.5キロ、重りが1.25キロ✖️2、2.5キロ✖️2、5キロ✖️2に留め金がついています。

7千円ちょっとなのに、しっかりした作りです。

 

ベンチ台は小さめだけれど、やっぱり必要〜

 

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留め金が止めにくいけれど、はずれたら大変なので止めにくいぐらいでちょうど良いのかも。

 

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これは以前から持っていた道具。

筋肉のコリをほぐしたり、ストレッチに使います。

 

さあ、あとはスケジュール通りにやるだけだ〜!

 

 

4月から始まるボディパンプ113番。

すぐに動画削除されるはずだけれど、いまなら見られます。

 

ジムに再入会できるまで、バックナンバーで頑張ります〜

それでは〜!

 

 

 

 

 

2020.03.14 Saturday

'Pashaly' デザインキリムの謎

 

コーカサスの絨毯やキリムについて調べるにつれ、

「これは一筋縄ではいかないぞ」と思いはじめたので、

カテゴリーは「わたしの絨毯遍歴」でなく、独立させて「コーカサスの平織りの謎」とすることにした。

 

これまで「シャルキョイキリムの謎」「レイハンルキリムの謎」など

絨毯やキリムの世界は謎に満ちていると感じてきたが、

コーカサス地方の絨毯やキリムも、簡単に地域や部族を特定できないようである。

 

同時に、自分がいかにコーカサスの毛織物について無知であったかを痛感した。

「コーカサスの絨毯は基本的に"村の絨毯"で

コーカサスのマフラッシュやサドルバッグは"シャーセバン族"のもの」

という単純な思い込みにとらわれて、実態をなんにも知らなかった。

 

そこでゼロから学ぶつもりで、コーカサスの平織りについてシリーズで記事を書くことにした。

 

* * *

 

 

前回「クバ・キリム」とされる上記のようなデザインのキリムは、

”Flat Woven Rugs&Textile from the Caucasusu” by Robert H. Nooter 2004年(以下「ヌーター本」)によると

現地では "Pashaly" デザインと呼ばれ、アゼルバイジャンのシルバン地方のシェマッハ近郊で織られ、

クバではキリム(スリット・タペストリー)は織られていなかった、

とされていることを書いた。

 

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Hali 出版発行(1995年)のこの本では(以下「ハリ本」)、

クバは、コーカサスのなかでも遊牧民が少ない土地であり、

もっともよく織られていたのは「パイル織の絨毯」で、

「ソマック織り」はあるが、「キリム(スリットタペストリー)」は織られてないとある。

 

そして上記白黒写真のデザインタイプのキリムは、

シルバン地方のシェマッハ近郊の「パダール(Padar)」 と呼ばれるトルコ語系の遊牧民が織ったものだとしている。

 

「パダール人」は17世紀以降シルバン地方で遊牧生活を営み、

19世紀中頃にシルバン南部の平野に定住した。

 

IMG_1173.jpg

 

「ハリ本」より、「パダール人」によるキリムの典型的デザイン2種。

左が 'Pashaly' デザイン。

 

* * *

 

ヌーター本を読むと、つぎのようなことが書いてあった。

 

Latif Kerimov は、'Pashaly' はパダール人が住んでいた村の名前で、

このデザインのキリムはパダール人が織ったと主張している。

ところがヌーター氏が、アゼリ人が住む村'Poladli' を訪ねて村人の話を聞くと、

このデザインのキリムはパダール人ではなくアゼリ人が織ったものだという。

両者はトルコ語系民族という点では同じだが、異なるエスニックグループのようだ。

 

これらのキリムは、細いタテ糸とヨコ糸で密に織られており、

シルバン地方のアゼリが織るキリムの特徴を持っている。

 

 

IMG_1175.jpg

 

また、アルメニア人もこのデザインのキリムを織っている。

左はシェマッハ近郊のアルメニア人、右はカラバフ(シェマッハのはるか西)のアルメニア人が織ったもの。

 

それでは、本当に「パダール」が織ったキリムはどんなものかというと、

ヌーター氏が「パダールキリム」とするのはこのようなデザイン。

やはりシェマッハ近郊のもの。

 

 

たしかに 'Pashaly' デザインとはずいぶん趣がちがうが、

パダール内部でもいくつかグループはあるだろうし、

「パダールは 'Pashaly' デザインキリムは織らない」とまでは言えない。

 

わかったのは「シェマッハ近郊でも人によって言うことがちがう」ことかな?(笑)

 

* * *

 

さて、つぎはモチーフや色使いの変遷、というかヴァリエーションについて。

 

特徴的なモチーフは、「パルメット」「ランプ」「花」などと呼ばれるが、

「羊の皮」「動物の皮」という説もある。

 

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左は「羊の皮」に近いが、右はモチーフが変化して上下対称になっている。

 

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左のジグザグボーダーは上の二枚と同じだが、右のボーダーは他のシルバンキリムでよく使われるタイプであり、

色合いも他の3枚とは若干違っている。

 

*  *  *

 

かつて「クバキリム」とされていたデザインのキリムが、

じつはクバではなく、シルバン地方のシェマッハ近郊で織られていた。

 

シェマッハ現地では、このデザインは 'Pashaly' と呼ばれている。

この名前は元遊牧民の「パダール人」が住む村の名前に因み、

織ったのはパダール人だと考えている人も多いが、決定的な証拠はなく、

アゼリ人やアルメニア人がこのデザインのキリムを織っていることは確実なようである。

 

、、、

 

「いったい何を言いたいのか?」って感じの記事ですが、

言えるのはコレだけ。

 

「コーカサスの平織りは、奥が深い!」

 

 

 

 

2020.03.12 Thursday

ストレス溜めないように〜 2

 

心ざわつく日々がつづいていますが、いかがお過ごしですか?

いろいろな面で困っておられる方が多いと思います。

 

きのうは東日本大震災から9年にあたり、

ふだんはあまりテレビを見ない私も、特集番組を見ていました。

他にも、気候変動の影響による大きな台風や、

いつ起こるかわからない大地震など、

重苦しい雰囲気の世の中になっています。

 

そんなとき、お気楽に絨毯のことばかり書いているのも気がひけますが、

せめて自分の気持ちだけでも明るく保っていきたいと思います。

 

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いつもはあまり子どもたちを見かけない公園も、

学校が休みなので賑わっています。

 

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前回ご紹介した梅の木は、一昨日の雨風で花がほどんど散ってしまいましたが

そばに寄ると、梅の香りが残っていました。

 

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「しぼめる花の 色なうて匂ひ」(井筒)

 

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田植えにむけて耕された土からは春の香りが、、、

 

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いまでも農作業に使われているらしい小屋にも梅の花

 

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春は着実に来ています

 

* * *

 

気分転換にバッグフェイスを洗いました。

 

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南西ペルシアの遊牧民のバッグフェイスの裏側に

お日さまがあたってキラキラ〜

 

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ブログに何度も載せているお気に入りのバルーチタイプ

とっても綺麗になりました〜

 

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かなりアバウトな「蛸唐草紋様」と色合いがたまりません!

 

次回からはコーカサスの記事に戻ります〜

 

2020.03.04 Wednesday

ストレス溜めないように〜

 

番外編です。

きのうは野菜を買おうと思って、スーパーの「火曜市」に出かけた。

いつもは朝早めに行くのだが、うっかりしていて11時ごろになってしまった。

スーパーに着くと、いつもより人が多いなあとは思ったが、

5分ほどで品物をチョイスして、レジに並ぶと長蛇の列!

 

「失敗したー!」とは思ったが、

セキセイインコのピーちゃんの好きなチンゲンサイを買わねばならなかったので列に並んだ。

多くの人がトイレットペーパーなど紙類のほか、乾麺など今ぞとばかり買い込んでいて、

持って帰れる目一杯を購入するものだから、レジが進まないのなんの、、、

 

レジに並ぶこと30分以上!

これって「換気の悪い室内で、不特定多数が長時間集まる」パターンなんじゃない?!

 

待っている間、免疫力ダダ下がり〜だったが、

レジの女性が「いらっしゃいませ〜! 大変お待たせいたしました!」と元気に接客されていた。

ちょっと感動して「こんなときに明るく対応してくださって、励まされます」と言うと、

彼女もなんか「うるっ」としたみたいだった。

 

* * *

 

こんなときは、ストレスを溜めないように自分の気持ちをコントロールしたほうがいい。

かといって、今の時期にジムでストレス発散というわけにはいかない。

 

新型コロナウイルスがスポーツジムで広がる例が報道されて、

先週火曜日を最後に、通うのを休止している。

今回やっかいなのは、症状が出ていないのに人に感染させる可能性があるということと、

おそらく自分の住んでいる地域にも潜在的に感染者がいるだろうということだ。

 

ということで、ひさびさに近所の里山を散歩することにした。

 

 

以前にも写真をアップしたお気に入りの場所。

ほとんど人の手がかかっていないのに、毎年ちゃんと咲いてくれる。

 

最初にこの梅の花が咲いているのを見つけたときは感激した。

「あら、あなたたち、そこにいたのね」

 

 

こちらはさらに老木で、枝も伸び放題。

「白」というよりも「いぶし銀」のような味わいのある色で、

老木ならではの風情がある。

 

梅も桜も、最近は老木の花にこころ惹かれる。

 

* * *

 

そういえば「老木(おいき)の花」という白洲正子さんの随筆があり、

能の名手であった故友枝喜久夫さんの芸について書かれている。

 

わたしがお能に興味を持ったのは、友枝喜久夫さんの「弱法師」のDVDがきっかけで、

そのお孫さんにあたる友枝真也さんの「天鼓」を1月に拝見した。

 

 

面白や 時もげに。

秋風楽なれや 松の声。

柳葉を払って 月も涼しく 星も相逢ふ空なれや。

烏鵲(うしゃく)の橋のもとに。

紅葉を敷き。

二星(じせい)の館の前に風。

冷やかに 夜も更けて。

夜半楽にも はやなりぬ。

人間の 水は南。

星は北に 拱(たんだ)くの。

天の海づら 雲の波 立ち添ふや 漏水の堤の。

月に嘯き 水に戯れ 波を穿ち 袖をかへすや。

夜遊舞楽も 時去りて。

五更の一点 鐘も鳴り。

烏は八声の 仄仄と。

夜も明け白む 時の鼓。

数は六つの衢(ちまた)の声に。

また打ち寄りて。

現か夢か。

又打ち寄りて 現か夢 幻とこそ なりにけれ。

 

(「天鼓」詞章終曲部より)

 

狭い経験のなかでは、これまででもっとも感銘を受けた舞台だった。

例えていえば、「極上の詩」のような、ある種の高みに連れて行ってくれるようなもの。

なにか書きたいと思いつつも、あまりにも初心者なので、書けないでいる。

 

でも、夢のような舞台は、ずっと心に残り、

ときどき脳裏によみがえってくる。

いつか書ければなあ、と思う。

 

詩人の長田弘だったか、「年取って必要なものは散歩と詩である」と言っていた。

人によっては「ハア?」かもしれないが、わたしはかなり共感した。

幻想といえばそれまでだけれど、

トイレットペーパーが棚に無くなる現実を見ていると、

「必要なものは散歩と詩である」と嘯いているほうが精神衛生上よいと思う。

 

散歩の"my favorite" は、里山で、

詩の"my favorite" は、たぶんお能のなかに見つけられそうだ。

 

なーんちゃって。

 

2020.03.01 Sunday

「インターネット時代の美術コレクション形成」図版

 

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図1 絨毯、アフガニスタン(ティムーリ族)、19世紀末頃、田井みず所蔵

 

 

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図2 絨毯、イラン(カシュカイ族)、19世紀後半頃、田井みず所蔵

 

 

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図3 キリム、トルコ、19世紀末頃、田井みず所蔵

 

 

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図4 図3のキリムに縫い付けられている「オー・ボン・マルシェ・パリ」のタグ

 

 

2020.02.27 Thursday

ようやくコーカサスキリムを調べはじめます

 

前回「コーカサスキリムは糸が細い!」と書いてしまったが、

コーカサスキリムとひとくちに言ってもいろんなタイプがあるわけで、

比較的太めの糸のキリムもたくさんある。

「シルバン・キリム」は一般に糸が細いと言われており、

「シルバン・キリムは糸が細い!」と言うべきだった。

 

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これは細めの糸だが

 

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このキリムの糸は、やや太めでしっかりしているし

 

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こちらもキリッと締まった糸で、敷いて使っても大丈夫なくらいガッチリしている。

 

なので、ひとくちに括られることが多いコーカサスの平織りについて、

久しぶりに、ちょっと調べてみることにする。

 

* * *

 

コーカサスは、「北コーカサス」と南部の「トランスコーカサス」に分かれるが、

絨毯やキリムがさかんに織られてきたのはトランスコーカサスの方である。

 

トランスコーカサスに古くから住んでいたのは、

アルメニア人、ジョージア(グルジア)人、レスギー人、アヴァール人などだが、

10世紀頃からトルコ語族がやってきて、その多くは現在「アゼリ人」と非公式に呼ばれている。

「シャーセバン族」の末裔や、「タット人」および「タリッシュ人」と呼ばれるイラン系の人々もいるようだ。

 

民族構成は複雑をきわめ、絨毯やキリムを織るグループも、何が何だかわかんない〜!

 

 

というわけで、ダメな私の指南役を、この本にお願いすることにした。

 

2004年の発行で、私が持っているコーカサス関連本の中では一番新しく、

作者は世界銀行の仕事の関係でコーカサス地方に駐在し、

アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアを実際に回って調査し、

平織りの購入にあたっては、可能な限り由来や出処を明確にしたという。

 

現地に住む人びとの家にある平織りも見せてもらい、

たとえばアルメニア人の村で

「うちのひいおばあちゃんが織った」という証言なども織り込まれている。

 

まだ読み始めたばかりではあるが、「そうだったのか〜!」という驚きがあった。

「マフラッシュ」に関しては後日書こうと思っているが、

まずはこちらの「目からウロコ」〜

 

こちらは "KILIM The Complete Guide" という本に出ている「クバ・キリム」の画像で

この特徴的なデザインをご存知の方も多いと思う。

 

ところが上記の Robert Nooter 氏の本によれば、

現地を調査した結果、「クバではキリムは織られてこなかった」という。

これまで「クバ」とされてきた特徴的デザインのキリムは、現地では ”Pashaly” と呼ばれ、

シルバンのシェマッハ周辺で織られたものだという。

 

 

シルバン地方は、画像右手の黄色の部分。

北側にクバ地方がある。

 

 

シェマッハという町は、上の地図のシルバン地方の真ん中あたりにある。

現在はアゼルバイジャンの領地。

 

クバとシェマッハは近いといえば近い。

キリムが商品として移動する過程で、なんらかの混乱が起きたのかもしれない。

 

(つづく)

 

 

 

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