ARCHIVE  ENTRY  COMMENT  TRACKBACK  CATEGORY  RECOMMEND  LINK  PROFILE  OTHERS
<< October 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
2017.10.09 Monday

部族の絨毯に囲まれて聴く、アフガニスタンのうた

 

絨毯展も、残すところあと2週間。

10月7日の土曜日は、ギャラリーにて世界音楽紀行「部族の絨毯に囲まれて聴く、アフガニスタンのうた」、

アフガニスタン音楽ユニット「ちゃるぱーさ」さんのコンサートが開かれました。

 

 

ちゃるぱーささんは以前にもギャラリーオアシスで演奏されたことがあるとのこと、

昨年9月に行われた世界音楽紀行のアーカイヴスよりご紹介します。

 

「ちゃるぱーさ」はダリー語 で「ヤモリ」を意味する言葉で、ラバーブなど弦楽器担当の佐藤圭一とヴォーカル、パーカッション担当のやぎちさとによって 2007 年の初頭に結成されました。日本全国で 200 回以上のコンサートを行う他、カルザイ大統領来日時の大使館での演奏や、グルザマン師の日本公演でのサポートなど、アフガン音楽の紹介と普及に努めています。

 

長く続いた戦乱により埋もれてしまったアフガニスタン音楽は、ようやく世界の注目を集め始めました。その宝石のような煌めきを発掘する旅に一緒に出かけましょう!

 

日本では殆ど紹介されることのないアフガニスタンの音楽。しかしそこには多民族国家ならではのバラエティに富んだ伝承音楽と、流動する文化に培われた芸術音楽、そしてSP レコードとラジオ放送によって全国に普及した大衆音楽がありました。

 

パシュトゥーン、タジク、ハザラ、ウズバキなど、様々な民族が織りなす多様な音楽を、20本ほどの弦が張られた皮張りの弦楽器ラバーブと、イランの打楽器トンバク、 現地の言葉による歌声でお届けします。

 

アフガニスタンは詩の文化の国です。子どもたちは幼い頃からいにしえの詩人たちが紡いだ言葉を習い覚え、それが彼らの精神的支柱となっていきます。千年以上前の詩人によって書かれた詩が現在も歌い継がれ多くの人に愛されている、それがアフガニスタンの文化的風土です。

 

IMG_0350.JPG

 

ヴォーカルと太鼓担当のやぎちさとさんは美しい民族衣装に身を包みお姫様のよう、

三味線の遠い親戚であるラバーブ担当の佐藤圭一さんは、静かで知性的な男性、

そして4歳のアキラ君がひそかに大人たちの注目を集めていました。moe

 

IMG_0348.JPG

 

ナビゲーターの寺原太郎さん、

いつもは司会がメインで、最後に一曲だけアーティストと共演のケースが多いのですが、

今回は最初から最後まで一緒に息のあった演奏を聴かせてくれました。手

 

IMG_0349.JPG

 

これまでトゥバやチベット、トルコ、アイルランドなど

遠く離れた地域の楽器とバーンスリーが共演をして、

不思議とマッチして新鮮な感じだったのですが、

今回は特にバーンスリーとピッタリ!

地域的に近いこともあり、アフガニスタン音楽とインド古典音楽とは一定の関係があるみたいです。

 

アフガニスタン音楽を聴くのは初めてでしたが、

どこか懐かしさを感じるメロディと音の響きが美しい歌詞。

また聴きたい音楽です♪

 

「ダリー語には古いペルシア語のみやびな響きが残っていて、

千年以上前の詩がいまなお歌いつがれています。

それらの詩には対句などが使われ、歌っていてとても気持ちがいいのです」

と、やぎちさとさんが語っていたのが印象的でした。

 

君は一度の目配せで 僕を殺してしまった

君の瞳には 恥じらいさえなかった

 

君の言葉は百度も僕を傷つけ

一度の優しさもなかった

愛しい君は僕の恋人 愛しい君は愛の人

君はマシュハドの指し針 そしてブハラの刺繍糸

 

( ヘラートの民謡「kushti tu mara 君は僕を殺してしまった」 )

 

また、「タリバン時代には歌が禁止され、

カセットテープやCDが道に投げ出されたその上をブルドーザーが圧し潰していった」

という胸が痛くなるような佐藤圭一さんのお話も聞きました。

 

1978年のソ連によるアフガン侵攻以来、いまなおアフガニスタンでは戦乱がつづいています。

 

定住の地が無く 家々をさまよう

あなたを失って 悲しみといつも肩を組んでいる

 

私のたったひとつの 愛する祖国は痛み

傷だらけで 薬さえない

 

私の祖国 誰があなたに悲しみをもたらすのか

私の人生の道 どこに行ってもあなたなしでいられない

 

( 1998年の曲「sarzamin-e man 私の国」 )

 

ROYA PROJECT というサイトにちゃるぱーささんのインタビュー記事が出ていたので、引用させていただきます。

 

Question9  今後の抱負を聞かせてください。

 

圭一さん: 私は、もっと多くのアフガニスタンの人々に、私たちの演奏を聴いてほしいと思っています。日本に古くから暮らしているアフガニスタンの方たちは、アフガニスタンでの自由で平和な時代の記憶を大事にしています。一方で、若い世代は故国について多くを学びたいと思っていますし、故国のためにできることを模索しています。世代にかかわらず、日本のアフガニスタン人の方々に、私たちの音楽を聴いて故国を偲んでほしいと思っていますし、アフガニスタンに再び平和がもたらされることを強く願っています。それから、私はアフガンミュージックの延長線上に、アバンギャルドな音楽を創り出したいですね。

 

ちさとさん: 私は、日本の人々にアフガン文化の豊かさを伝えたいと思います。アフガニスタンには「紛争」だけでなく、美しい文化が存在しているのです。それから、世界中のアフガンコミュニティを訪ねて、演奏したいと思っています。そしていつの日か、“ちゃるぱーさ”というミュージシャンとして、アフガニスタンに行きたいと思います。

 

圭一さん: 私たちは、次のアルバム作りを計画しています。そのアルバムは、タジクやパシュトゥン、ハザラ、ウズベクなど、アフガニスタン全土の様々な音楽で構成される予定です。私たちは日本人です。だから、私たち独自のアフガンミュージックの解釈を示したいと思うのです。

ほかの誰でもない、私たちだからこそ、できることを。

 

これが私たちの輝ける祖国

これが私たちの愛する祖国

それは私たちそのもの アフガニスタン

 

その川の上で、その草原で眠らせてください

その丘の上で、その山で眠らせてください

 

( de zemong zeba watan 輝ける祖国 )

 

 

(パシュトゥーン人歌手アワルミールの代表曲)

 

IMG_0355.JPG

 

休憩時間中の一コマ。

ギャラリーオアシスさんはいつも和やいだ雰囲気です。

 

コンサート後半のはじめ、私も前に出て寺原さんと佐藤さんの「絨毯インタビュー」を受けました。

まー、とにかく人前に出てマイクで喋るという経験がなかったのですが、

お二人のサポートと観客のみなさんの温かい眼差しに支えられて、なんとかお話することができました。

 

ギャラリーの常連さんに混じって、「もしかして絨毯を見に来てくださった?」

という印象の方がいらっしゃいました。

もしこのブログを見てくださっていたら、あらためてお礼を申し上げます。

 

IMG_0352.jpg

 

* * *

 

絨毯展は10月21日(土)17時までです。

よろしかったら見にきてくださ〜い!

 

苺追記苺

 

10月14日(土)10:30〜 ギャラリートーク

(所要時間 約1時間)

ギャラリーオアシスにて モチロン無料です♪

答えられるかわかりませんが、ご質問などあれば是非どーぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017.09.25 Monday

絨毯展はじまりました〜!

 

本日9月25日から、絨毯展がはじまりました〜!

 

IMG_0288.jpg

 

千葉市若葉区都賀3−24−8 都賀プラザ2階

「ギャラリーオアシス」(JR総武線「都賀駅」東口より徒歩2分)

tel 043-309-8353

 

IMG_0290.jpg

 

うれしいことに新聞折込の地域新聞「あさひふれんど千葉」が、写真入りで紹介してくれました。

 

IMG_0323.jpg

 

東京新聞の千葉版にも‥‥

 

IMG_0322.jpg

 

やはり写真入りで取り上げてくださって、感謝です〜〜!ニコッ

 

* * *

 

ということで、昨日は絨毯の展示作業をしました。

(日曜は本来お休みなのですが、スタッフの方が休日出勤してくださって助かりました〜)

 

IMG_0312.JPG

 

都賀駅東口から左手の通路を歩いてきて、この看板が目印です。

 

IMG_0313.JPG

 

一階は「中国小麦粉料理専門店 恵泉」さん、

向かって左手に階段があります。

 

IMG_0314.JPG

 

階段を上がってギャラリー入口です。

昨日はお休みだったので照明がついていません。

 

 

大きめの絨毯の展示方法は結局、カーテンの芯地を縫いつけて絨毯との間に丸棒を通す方法にしました。

 

* * * 

 

IMG_0315.JPG

 

こういう作業は実際にやってみないとわからない部分があるので

「うまくいくかな〜?」とドキドキでしたが、

スタッフの皆様のおかげで、絨毯を無事展示することができました〜〜!

 

オープン前の状態で什器などが置かれていますが、

展示内容をご紹介します〜♪

 

IMG_0316.JPG

 

エントランス周辺には、トルコのレイハンル。

真ん中のインディゴ部分のアブラッシュ(色の濃淡)が美しいです。

 

レイハンルキリムはどうやら、部族色が強い作風から、徐々に「商品化」の傾向を強めていったのではないか、

と個人的には推察していますが、このピースは部族の作風が比較的残っているように思います。

 

IMG_0319.JPG

 

ギャラリーのなかを進むと、ティムリーのメインカーペットと

トルコのコンヤのキリム。

 

「羊の角」のモチーフが力強く、トルコ遊牧民の生命力を感じさせるピースだと思います。

今回の展示品を選ぶにあたって考えたのは、「遊牧民の力強さ」です。

 

私の集めたものには「定住した村人」が織ったものも多いのですが、

それらは今回、出品していません。

 

キリムも「華やかでキレイね〜!」というピースよりも

厳しくも美しい自然環境の中での伝統的な遊牧民の暮らしが残っている印象のピースを選びました。

 

IMG_0318.JPG

 

前回もご紹介しましたが、右手はトルコ西部ベルガマ周辺の絨毯、

左手はトルクメンのエンシとチュバル表皮。

 

そしてなんと!

床には3枚の絨毯が敷かれています。

靴を脱いで、絨毯の踏みごこちを体験してみてください。

 

右から左へ、トルコ東部の寝具、トルコ東部の絨毯、アフガントルクメンの絨毯です。

 

いや〜、太っ腹〜〜!

(自画自賛) あ

左側は50年未満のオールド絨毯ですが、真ん中と右側の絨毯はアンティークです。

アンティーク絨毯を踏ませてくれる展示会なんて、ここだけでっせ! 

(自画自賛) あ

絨毯好きなら、来ないと後悔しますよ〜〜!

(自己宣伝&脅迫) あ

 

IMG_0317.JPG

 

後ろを振り向くと、収納袋コーナーです。

オリジナルの原型をとどめているマフラッシュ、チュワル、ヘイベは数点で

他は裏が取り去られた表皮(バッグフェイス)ですが、

トルコ、イラン、アフガニスタン、アゼルバイジャンといった地域や部族の違いを見つけてください。

 

IMG_0320.JPG

 

左手にはプレイヤーラグ(祈祷用絨毯)2点。

左側はトルコ東部、右側はホラサン地方のバルーチのもの。

 

奥はダイレクトメールの写真に使ったカシュガイ族の「幸福の絨毯」です。

昨日もギャラリーの人に訊かれたんですが、

「幸福の絨毯」という名前は私が勝手につけた名前ですので悪しからず。

 

IMG_0321.jpg

 

左側はハムセ連合「母と子どものボテ」、

これは私が勝手につけた名前ではなく、欧米の絨毯マニアたちが遊び心でつけた名前で、

ちゃんとした絨毯の本にも載っている名前です。

 

右側はカシュガイ族の3メダリオン・デザイン。

七面鳥のような赤い文様は、カシュガイ族固有のモチーフです。

 

* * *

 

大体こんな感じですが、絨毯やキリムはやはり実物を見ないとわからない部分がたくさんあります。

入場無料ですので、どうぞいらしてください。(10月21日まで)

 

なおギャラリーの下(一階)にある中国料理「恵泉」さんは

お料理がとても美味しいのは言うまでもありませんが、

スタッフの皆さんのホスピタリティーが素晴らしいんです!

 

「いらっしゃいませ!」と迎えてくれるホール担当の方の笑顔のやわらかさ、

お料理を運んでテーブルにすっと置いてくださる手の動き。

厨房で働かれている方たちのきびきびした動き、イキイキ感。

 

上っ面だけの「おもてなし〜」ではない、

本当のもてなしが「恵泉」さんにはあります。

 

あと、ギャラリーでは自社焙煎のコーヒーと自家製ケーキがいただけます。(有料)

心を込めて淹れてくれる香り高いコーヒーをぜひ味わってください。

 

お待ちしています〜♪ heart

 

2017.09.11 Monday

「絨毯展」にむけてバタバタ

 

前回の記事に絨毯屋トライブさんからコメントをいただいたのがきっかけで、

私が考えていた絨毯の展示方法に問題があることがわかった。

 

あまり大きくない薄手の絨毯は愛用の画鋲を使用するとして、

「メインカーペット」と呼ばれる大きめで重めの絨毯は、画鋲で固定するには負荷がかかりすぎる。

 

「絨毯の裏側にカーテンの芯地を縫いつけ、リングでピクチャーレールにつなげばOK?」

なんて考えていたら、それでは絨毯がたるむというアドバイスをいただいたのだ。

言われてみれば、そのとおり。

カーテンの部材を使えば、出来上がりはやっぱりカーテンみたいになる。

「ものを知らない&想像力がない」というのはオソロシイことだ。

 

そこであわててホームセンターに走り、

平べったい角材と、絨毯を木材に固定するためのCクランプ、ピクチャーレールに引っ掛けるヒートンを仕入れてきた。

角材も絨毯の横幅に合わせてカットしてもらい(1カット50円也)、

こうやってバタバタするのがなんだか楽しかったりした。テヘ汗

 

なんとか弛ませずに絨毯を展示できそうで、トライブの榊さんには感謝です。kyu

 

* * *

 

さて、寺原太郎さんナビゲーターによる「世界音楽紀行」10月は

絨毯展に合わせて「ちゃるぱーさ」さんのアフガニスタン音楽です。

お近くの方、お近くでなくてもぜひ!聴きに来てくださいませ〜〜!

詳しくはコチラ

 

IMG_0289.jpg

 

ギャラリーオアシスさんはひとつながりのスペースですが、

エントランス付近の販売コーナー、中央のオープンスペース、奥のカフェ・コーナーがあります。

「世界音楽紀行」のコンサートはオープンスペースで行われますが、

そこに展示する予定の絨毯を前もってご紹介したいと思います。

 

アーティスト演奏ステージに向かって右側の壁には、

Timuri のメインカーペット。

 

 

この意匠の絨毯は、部族絨毯の聖典ともいえる James Opie "TRIBAL RUGS" の表紙にも使われています。

 

アフガニスタン北西部に住む Timuri 族はチュルクーモンゴル系と言われており、

アラブ系と考えられているバルーチ族とは異なるエスニックグループですが、

絨毯の持つ印象が似ていることから「バルーチ絨毯系」として扱われることが多いようです。

 

IMG_0310.JPG

 

比較的新しいアフガニスタン絨毯にもこの意匠は使われており、「筆箱デザイン」と呼ばれているようですが、

たぶんディーラーが勝手に名づけたんじゃないでしょうか。

100年前の Timuri 族が筆箱を使っていたとは思えません。 

羊の角など伝統的な部族の象徴的モチーフや、生命の木を枠で囲ったものだと思います。

 

今回展示する絨毯は、ご覧のようなコンディションですが、

真夜中のように深いインディゴや、繊細で艶やかなウール、

キリッとしたドローイングをご覧いただきたいと思います。

 

同じ部族が織ったものでも、これだけの深い色と艶やかなウール、緊張感のあるドローイングは、

残念ながら新しい絨毯には見られません。

 

一般にバルーチ系の絨毯は「暗闇に光るダイヤモンド」と喩えられますが、

その呼称に耐えられるだけの色と質感を持つ絨毯は、実際には数少ないと思っています。

 

それぞれの「生命の木」たちが、夜の闇の中に、静かに、力強く立っている。

どこか神聖な印象を受ける絨毯です。

 

* * *

 

さてステージ正面には、トルコ西部ベルガマ近郊に住むユンジュ族の絨毯。

 

 

パイルは均等にすり減っていて、一見「キリム?」に見えますが絨毯です。

ベルガマ地方の古い絨毯にはほとんど正方形のタイプがあり、これはタテ150ヨコ145センチ。

 

 

ユンジュ族の古い絨毯はほとんど見かけないので、けっこう貴重だと思います。

トルコは華やかな印象の絨毯・キリムが多いのですが、

渋いレンガ色とインディゴを基調とした力強い意匠、

遊牧民ならではの美意識を感じさせる絨毯を味わっていただけたら幸いです。

 

* * *

 

ステージに向かって左側の壁はトルクメン絨毯です。

 

IMG_0287.JPG

 

写真右側は、テントの入り口にかけるドア(のれん)=「エンシ」デザインの絨毯で、

トルクメン族のテケ支族が織ったものです。

 

この絨毯は今回展示する絨毯のなかでは比較的新しいものです。

一部化学染料が使われている一方で、コチニールも使用されているので、20世紀初めあたりでしょうか。

 

左側は、同じトルクメンでもヨムート支族のチュバル(袋)の表皮です。

ヨムートは渋い茶色の絨毯が多く、下側なんてブラックチョコレートみたい。

そして触るとプニュプニュしてゴムのような質感!

最初このラグに触れたときはビックリしました。

上も茶色のグラデュエーションや緊張感のあるギュルの並び方をご覧ください。

 

* * *

 

‥‥とまあ、絨毯展に向けてオタオタしつつも準備を進めています。

 

IMG_0311.JPG

 

あと、おまけですが9月26日(火)と10月14日(土)それぞれ10時半から簡単なトーク会あります。

下手な話なので、スルーしてくださいませ〜!ゆう★

 

でも、できれば絨毯展はたくさんの方に見ていただきたい〜!

お待ちしています〜〜! きらきら

 

 

 

 

2017.09.02 Saturday

絨毯展のおしらせ

 

4ヶ月ちかくご無沙汰していましたが、みなさまいかがお過ごしですか?

 

ほぼ「オワタ」のこのブログ(笑)ですが

9月末から絨毯の展示会をしていただくことになりました。きらきらゆう★きらきら

 

IMG_0288.jpg

 

ジャーン!

ギャラリー・オアシスさんがつくってくださったダイレクトメールです〜!

 

IMG_0290.jpg

 

昨年末の「絨毯好きのつどい」に来てくださったバンスリー奏者の寺原太郎さんが

こちらのギャラリーで「世界音楽聴こう」じゃなかった「世界音楽紀行」のナビゲーターをされており

ほぼ月一のそのイベント、わたしもすっかり常連になってしまいました。

 

んでね、そのギャラリーはとにかく雰囲気がなごやかで堅苦しさがないのに、

どことなく文化的な香りもして、とってもステキな場所なんです。

→ ギャラリーオアシス

 

太郎さんのご紹介で、なんとわたしに「絨毯展示をしませんか?」とのお誘いが!

 

絨毯展示といえば、絨毯屋のトライブさん主催によるバローチ展

私の祈祷用絨毯を展示していただいたことがありますが、それ以来です。

 

あのときも私は何もせず「おんぶにだっこ」で、お世話になるばかりでしたが

今回もほぼ S店長さんはじめ、ギャラリーオアシスさんにお世話になるばかり。

 

日本ではマイナーな存在の部族絨毯を展示していただける機会を与えていただき、

本当に感謝しています。ハート

 

やはり絨毯は実物を見ないとわかりません。

お近くの方で「ちょっと見てみようかな」と思われる方がいらっしゃいましたらぜひどうぞ!

 

(展示品は販売いたしません)

 

 

 

2017.05.13 Saturday

『女の一生』




この地母神モチーフのアナトリアン・キリムは強烈だ。

爆発する生命力。



火花を散らしている女。



伊藤比呂美『女の一生』読了。
草間彌生がビジュアルの女王ならば、伊藤比呂美はバーバルの女王だ。



立派なヒゲが生えている。
2017.05.12 Friday

オブジェ on kilim

きょうも初夏のような陽気



金森正起さんの金属オブジェ


みずのみささんのグラス



宇宙をイメージしたガラスのオブジェ


ものをつくれる手ってすごい。
2017.04.17 Monday

北インド古典音楽@源心庵

 

きのうは天気も良く初夏のような陽気。

絨毯好きのつどい2016」に来てくださった寺原太郎さんのコンサートに行ってきた。

 

IMG_0162.jpg

 

「絨毯好きのつどい」以来、寺原さんが主催している「世界音楽紀行」に通うようになった。

 

寺田亮平さんのトゥバ音楽を皮切りに、スウェーデン音楽、チベット音楽、アイリッシュ音楽と聴いてきたが

なかなか聴けない世界の音楽を生で聴けるチャンスだし、

毎回行くたびに新しい収穫があって、楽しみにしている。

 

この「世界音楽紀行」とは別に、「数寄の庵で聴く北インド古典音楽」に行ってきた。

 

IMG_0161.JPG

 

左の建物が、江戸川区の行船公園内にある数奇屋造りの日本建築「源心庵」。

月見台が大きく池へ張り出していて、水がすぐそばに感じられる。

池には鯉やマガモなど水鳥がたくさん。

建物から池をへだてた対岸には、葉桜となりかけた桜が見えた。

 

IMG_0165.JPG

 

すみません、最初はブログ記事にするつもりじゃなかったので、

コンサート終了後の日暮れの写真で見栄えがしませんが、よく手入れされた素敵なお庭もありました。

 

IMG_0163.jpg

 

今回のフライヤー、これまた持ち回っていたので折り目クチャクチャ汗

 

IMG_0164.jpg

 

当日いただいた資料によれば、北インド古典音楽は

旋律を奏でる「主奏者」、リズムを奏でる「伴奏者」、通奏低音を奏でる「タンブーラー奏者」で構成されるという。

 

今回は二部構成で、前半は寺原さん(バーンスリー)、後半は H. Amit Roy 氏(シタール)がそれぞれの主奏者で、

どちらも伴奏者はタブラの池田絢子さん、タンブーラー奏者は寺原百合子さんだった。

 

北インド古典音楽をきちんと聴くのはこれが初めてだったけれど、

やはりインドという国の奥行き、深さのようなものを体感した。

 

まず一曲の長さ! 前半は50分超、後半も1時間超!

一番好きなバッハのゴールドベルク変奏曲が、演奏者にもよるけれど大体1時間なので、それに匹敵するわけだ。

しかも即興ですよ、あーた!

 

寺原さんいわく「まずその日演奏するラーガ(彩り)を決めるんですが、同じラーガでも

その日の気分によって30分で終わったり、1時間以上にもなったりする」そうな。

 

最初はチューニングから始まる。

主奏者が自分の基本となる音を決めた上で、タンブーラーとタブラもそれに合わせる。

あるインド音楽の演奏者はチューニングについて「神様の座る椅子を整える」と表現しました。

正しい音の椅子にのみ、神様が座ってくれるのです。

 

うん、この言葉、演奏を聴いた後ではすごくわかるー。

インド音楽って神様抜きでは語れないのではないだろうか。

 

* * *

 

さて、寺原太郎さん。

「春の曲にしたいんですが、インドの春って日本の春とかなり違うんですよね。

激しい感じのものが多いんですが、今回は比較的日本に近い感じのラーガでいきます。

桜のようにふんわりと美しく、けれどどこかにちょっと狂気をはらむような」

(スミマセン、うろ覚えなので発言が正確でないと思いますが)

ということで始まった。

 

「気楽に聴いてくださいね。後ろでお茶飲んでも結構ですし、池を眺めに立ってもいいですよ」

えっ、そうなのー。

 

それにしてもバーンスリーという横笛は懐が深い音を出す。

寺原さんのバーンスリーを聴いてからは、手持ちのCDのフルート協奏曲が物足りなく思えるようになったくらいだ。

いわゆる「室内楽」として発達したフルートと、バーンスリーは成立ちからして違うのかもしれない。

 

演奏を聴いたシロートの感想。

「比較的日本に近い」の言葉どおり、旋律もどこか日本的な気がしたし、

満開の桜をイメージして演奏されていたのかもしれない。

最初はおもむろに主奏者の演奏、

やがてタブラが入ってきてスリリングな掛け合いへと進行する。

 

あー、桜だ〜満開の桜〜、桜吹雪〜!

なんか身体がむずむずと動きはじめる。

前の席では首をくねらしてリズムを取っている人もいる。

人目を気にすることがなかったら月見台に出て踊っちゃってたかも。

 

「そうだ、こういうときは田中泯!

田中泯を呼んできて踊ってもらおう!」

と目を閉じて音楽を聴きながら勝手に妄想に耽った。

 

最初は「40分くらい」とのことでスタートしたが、興が乗って50分超〜!

すごいな太郎さん、熱演でした〜!

撥弦楽器や打楽器でも50分の演奏は体力勝負だと思うのに、笛ですよ笛!

声楽の人だって、あんなにぶっつづけに歌ったらもたないんじゃないかなー?

アメージング呼吸法!

今度、肺活量どれくらいあるかきいてみよう。

 

* * *

 

さて、休憩を挟んで H. Amit Roy 氏のシタール。

シタールも、ビートルズが採り入れたことぐらいしか知らないお寒い状況のワタシ。

 

前半のノリノリ気分を残しながら後半の演奏が始まった。

 

‥‥‥‥

 

前半の演奏は、"Music in the air〜!" という感じで

どちらかというと、音楽が外に向かって放たれていく印象だったのだが、

後半は非常に思索的で、個人の内面に向かって深く深く「問い」を発しつづけるような印象を持った。

 

前半は日本人の感性に近い音楽のように思えたけれど、

後半は、厳しい自然環境に生まれ、悠久の昔から積み上げられてきた思索の国の音楽だなと思った。

 

まあ、「何も知らない素人のたわごと」ということで聞き逃して欲しいのだけれど

なんだか、大きな悲しみをたたえている音楽という気がしたのね。

 

そうすると、いまの世界のこととか考えちゃって。

いまだって大きな自然災害が起これば、人間の力っていうのは本当に小さくて何もできないのに、

人間がつくりだす災いが猖獗を極めつつあるような世界のこと。

 

そんな世界に対して自問自答とともに、絶対者=神にたいして問いかけをつづけているような音楽。

アミット・ロイ氏の音楽からそんなことを感じた。

 

だから後半は首を振ることもなく、かしこまって聴いておりました。ぐすん

 

まあそれでも、アンコールに応えて演奏した曲は

「それでも世界は続く」という感じがして、ホッとした。

 

IMG_0160.JPG

 

きのうは興奮してなかなか寝つけなかった。

その混乱を引きずったまま記事を書いたので、支離滅裂だけれど、

それも私の1ページ。

 

 

心に響く音楽を聴けて、よかった。

 

 

 

 

 

2017.04.06 Thursday

大岡信「言葉の力」抜粋

 

詩人で評論家の大岡信さんが亡くなりました。

 

幅広い教養と深く細やかな洞察力にもとづきながら、さりげなく、

それでいて高い品格を感じさせる言葉の数々は、いまこそ再読の価値があるように思います。

 

「言葉の力」という1977年愛知県文化講堂における講演速記に加筆した文章を読んだとき、

ふだんは使い古されて単なる機能と化している「言葉」が、いのちを持って立ち上がるのを感じました。

長文なのでその中から、染織に興味のある方ならぜひ読んでいただきたい一部をご紹介します。

 

 

 美しい言葉とか正しい言葉とか言われるが、単独に取り出して美しい言葉とか正しい言葉とかいうものはどこにもありはしない。それは、言葉というものの本質が、口先だけのもの、語彙だけのものではなくて、それを発している人間全体の世界をいやおうなしに背負ってしまうところにあるからである。人間全体が、ささやかな言葉の一つ一つに反映してしまうからである。そのことに関連して、これは実は人間世界だけのことではなく、自然界の現象にそういうことがあるのではないか、ということについて語っておきたい。

 

 京都の嵯峨に住む染色家志村ふくみさんの仕事場で話していた折、志村さんがなんとも美しい桜色に染まった糸で織った着物を見せてくれた。そのピンクは、淡いようでいて、しかも燃えるような強さを内に秘め、はなやかでしかも深く落ち着いている色だった。その美しさは目と心を吸いこむように感じられた。「この色は何から取り出したんですか」。「桜からです」と志村さんは答えた。素人の気安さで、私はすぐに桜の花びらを煮詰めて色を取出したものだろうと思った。実際はこれは桜の皮から取出した色なのだった。あの黒っぽいゴツゴツした桜の皮からこの美しいピンクの色がとれるのだという。志村さんは続けてこう教えてくれた。この桜色は、一年中どの季節でもとれるわけではない。桜の花が咲く直前のころ、山の桜の皮をもらってきて染めると、こんな、上気したような、えもいわれぬ色が取出せるのだ、と。

 

 私はその話を聞いて、体が一瞬ゆらぐような不思議な感じにおそわれた。春先、もうまもなく花となって咲き出でようとしている桜の木が、花びらだけでなく、木全体で懸命になって最上のピンクの色になろうとしている姿が、私の脳裏にゆらめいたからである。花びらのピンクは、幹のピンクであり、樹皮のピンクであり、樹液のピンクであった。桜は全身で春のピンク色に近づいていて、花びらはいわばそれらのピンクが、ほんの尖端だけ姿を出したものにすぎなかった。

 

 考えてみればこれはまさにその通りで、樹全体の活動のエッセンスが、春という時節に桜の花びらという一つの現象になるにすぎないのだった。しかしわれわれの限られた視野の中では、桜の花のピンクしか見えない。たまたま志村さんのような人がそれを樹木全体の色として見せてくれると、はっと驚く。

 

 このように見てくれば、これは言葉の世界での出来事と同じことではないかという気がする。言葉の一語一語は、桜の花びら一枚一枚だと言っていい。一見したところぜんぜん別の色をしているが、しかしほんとうは全身でその花びらの色を生み出している大きな幹、それを、その一語一語の花びらが背後に背負っているのである。そういうことを念頭におきながら、言葉というものを考える必要があるのではなかろうか。そういう態度をもって言葉の中で生きていこうとするとき、一語一語のささやかな言葉の、ささやかさそのものの大きな意味が実感されてくるのではなかろうか。それが「言葉の力」の端的な証明でもあろうと私には思われる。

 

「『世界』主要論文選(1946-1995) 」岩波書店より

 

桜咲く季節に逝かれた大岡さん、

美しいことばの数々をありがとうございました。

 

IMG_0721.JPG

 

 

 

2017.03.26 Sunday

パキスタン映画「娘よ」&「裁判官の娘」と呼ばれる絨毯

 

きのうの朝、NHK FM を聴いていたらピーター・バラカンさんが映画の紹介をしていた。

「ストーリーはわりと単純なんですけど、なんといっても風景がすばらしいし、俳優の演技や音楽もいい。お薦めです」

 

アフィア・ナサニエル監督「娘よ」というパキスタン映画。

こんなにグローバル化が進んでいるのに、パキスタン映画が日本で公開されるのは初めてという。驚き!

 

P1013364.jpg

 

「遥かなるカラコルム山脈の麓。

敵対する部族長との政略結婚から10歳の娘を守るため、

母と娘の命がけの旅が始まった。

フンザの狭い路地、黄金色に輝く杏やポプラの木々の中で繰り広げられるカーチェイス。

パキスタン北部の自然を背景に、伝統的な社会に生きる人々の葛藤を描き、

多くの観客の共感を集めた作品」

(「エキプ・ド・シネマの会・会報」より)

 

神保町の岩波ホールで3月25日〜4月28日まで。

 

P1013365.jpg

 

この映画の原題は "Dukhtar" 。

「娘」という意味で邦題とおなじだが、

部族絨毯が大好きならすぐ思い浮かぶのが

"Dokhtor-e-Ghazi" (裁判官の娘)と呼ばれるプレイヤーラグ。

 

* * *

 

以下、Tribeさんのサイトより引用させていただきます。

 

 

お祈り用絨毯にこめられた思い

 

バルーチ族には絨毯にまつわる美しい物語が伝えられています。

イランとアフガニスタンの国境付近に、その地域で評判の美しい娘が住んでいました。
彼女はティムーリ族というバルーチの中の一支族の高名な裁判官の娘でした。
ある時他の支族であるバールリ族のシャーマン(祈祷師)の血を引く若者が、彼女と恋に落ちて求婚しますが、裁判官の父親は二人の間を認めず、結婚はおろか彼を村から追放し、娘は秘密の場所に監禁されてしまいます。彼女を愛していた彼はスーフィー*のあらゆる技を駆使して彼女との結婚の許しを得ようと試みます。
彼に会えない娘はひとり篭って絨毯を織り続けていましたが、その時に織られた絨毯の文様は今までに見たことのない美しい紋様でした。そしてその文様は見る者の気持ちを幸せにする不思議なモチーフでした。彼女の織った絨毯は町でも大評判になり、二人の関係に同情する者が増えて行きました。頑固な父親も終には折れて二人の縁談を認めました。

彼への思いが彼女に美しい絨毯を織らせたのでしょうか。
その後二人は幸せに暮らしたそうですが、彼女はその後23枚の絨毯を織り、二人の娘達が母親に習って織ったものを含めると70枚ほどの絨毯がドクフタレ・カジイ(裁判官の娘)と呼ばれるようになりました。

(引用ここまで)

* * *

 

P1013366.JPG

 

いまは亡き Michael Craycraft さんの本にも「裁判官の娘」と呼ばれる絨毯が4枚掲載されています。

 

P1013367.jpg

19世紀中頃 Nishapur 産

 

P1013368.jpg

19世紀末 Turbot-i-Jam 産

 

P1013369.jpg

20世紀はじめ アフガニスタン・イラン国境付近の産

 

P1013370.jpg

19世紀中頃 Farah 産

 

(地名はいずれもイラン北東部からアフガニスタン北西部にかけて)

 

わたしのところにも「裁判官の娘」の祈祷用絨毯が一枚あります。

 

2012年4月に桜をのせて遊んだ記事からもう一度。

 

20140402_1048596.jpg

 

ご覧のとおり、クタクタです。

 

20140402_1048593.jpg

 

下のボーダー部分もタテ糸が露出していますが、糸の撚りがいまだに残っているのに感動します。

 

20140402_1048597.jpg

 

フィールドの文様は、娘の願いをのせて飛ぶ鳥のようにも見えます。

 

20140402_1048591.jpg

 

気品ある絨毯。

 

20140402_1048594.jpg

 

全体像はこんな感じ。

 

* * *

 

映画の話に戻りますと「パキスタン」「部族」「結婚」など、部族絨毯好きなら見逃せないテーマ満載!

 

東京の後、他の地域でも上映される予定ですので、興味のある方はチェック!「娘よ」公式サイト

 

わたしもはやく見にいきたいな〜〜!きらきら

 

2017.03.09 Thursday

木蓮が咲いた

団地の木蓮が咲きました〜!




花びらは柔らかいけれど、花を包んでいる殻は「産毛」のイメージに反して硬めです。



動物みたい。



レイハンルキリムのトーテミック・モチーフで遊んでみました。



草間彌生センセイ〜!

Powered by
30days Album