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2013.06.28 Friday

絨毯織りのおけいこ

 
こんなに絨毯、絨毯とさわいでいる人が、絨毯の構造をよく知らないというのはモンダイです。
そこで、ご自分で長年絨毯を織っておられるTさんに絨毯織りのイロハを教えていただきました。

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小型の絨毯織り機です。
これを使って「コースターサイズ」の絨毯を織ることになりました。

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こちらはT先生があらかじて織っておいてくださった「完成直前」の絨毯。
これをめざして織っていきましょう!

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これは"Oriental Rugs in color" by Preben Liebetrau 掲載の竪型織り機。
織り機中ほどにあるのは方眼紙に書かれた図案(下絵)で、織り手はこれを見ながら織っていきます。
(ただし伝統的な遊牧生活を送る遊牧民は、基本的にこのような下絵を使いません)

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同上より。方眼紙に書かれた下絵。

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これは今回わたしが選んだ下絵です。
バローチが好むニワトリの柄。
実際には上の2段を省略したので、横15目、縦21目で、全315ノット。

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Scan10007 - コピー (2).JPG
前掲書より。パイルの結び方は、よく使われるものに二通りあります。
・トルコ結び (対称結び、ギョルデスノットともいわれる)
・ペルシャ結び (非対称結び、セネノットともいわれる)

今回のおけいこで採用したのはトルコ結びの方です。

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この状態から始めたのですが、すでに縦糸が張られ下のキリム部分まで出来あがっていることに注意!
縦糸にはコットンのタコ糸を使用。初心者はコットンが織りやすいとのこと。
縦糸がウールの場合、糸の扱いが難しく、上級者向きです。

「このタコ糸の質感、いいですねー」と言ったら
T先生「これ紅茶で染めてあるんですよ」。
さっすが〜! 真っ白だと味気ないと思うわ。

じつはこの縦糸張りの作業はとっても難しいのです。
初心者が縦糸張りからはじめようとしたら、その大変さに耐えきれず投げ出してしまうらしい。

なので「美味しいとこだけ」=パイルを結ぶ所から始めさせてもらいました。
T先生の配慮に感謝! <(_ _)>

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いろいろな道具も準備されています。
このほか横糸を通すときに金属製の定規のようなものも使ったのですが、それは写っていません。
右から、パイルを結んで糸を切る時のナイフ、
途中でパイルを入れなおす時などに使う棒(私は今回使いませんでした)、
一段織った段階でパイルを切りそろえるハサミ、
横糸をしっかり叩きこむためのフォーク。
その下の糸を巻いてあるのは「杼(ひ)」。これがあると横糸を通しやすいのです。

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四方外側にあたる部分は茶色を使いました。
一段目の15ノットを織るのにいったいどれだけ時間がかかったのだろう?
「はー、こうやってパイルを入れていくのですね〜」
一般的に「結ぶ」といわれるけれど、実際には縦糸に「巻きつけていく」と言ったほうが近い。
トルコ結びの場合、「首にマフラーをかけて前に垂らす」イメージ。
そのあと、横糸を通す(左から右へ、右から左への一往復)ことによってパイルが固定される。

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横糸を通したら、このハサミで余分な毛をいったん切りそろえます。
左右両脇に出ている茶色の毛で、絨毯の縁(セルベッジ)をつくりながら上に進んでいきます。

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ピンボケ写真ですが、裏から見たところ。
白っぽくのぞいているのが横糸です。

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だいぶ進みました。
ここまで織るのに、たぶん5時間以上かかっていると思います。 (^_^;)

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1時に集合し、トイレにもいかず黙々と織りつづけること7時間、
やっと上のキリムエンドまで織ることができました。

ところで、これを見てニワトリだと言ってくれる人、100万人に1人いるかどうか……
「ダイエットが必要なラクダ」?

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織り機からはずしたところ。
この状態で放置すると、「絨毯がどんどん崩壊していく」。
なのですぐに縦糸を結ぶ作業をしました。

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今回、いっしょに絨毯織りを習った3人の作品。
左端と中央の作品は、同じ下絵を使ったのですが、色づかいでずいぶん印象が違います。
左の作品は白に水色でとってもやさしい感じ。涼しげです。
中央は「絨毯男子」による作品らしく、渋めの色合い。



T先生が教えた男性の生徒さんで、はじめて最後まで織り上げた人。すばらしい!

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こちらは裏面です。
同じ目数のはずですが、大きさが違うのはなにゆえ?

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家に帰ってから、パイルをもう一度切りそろえてみました。

右側の赤糸と白糸のポツポツは、下絵になかった「私のオリジナル」!
ほんの少しですが、下絵にない色糸を入れるとき、なんだかワクワクしてしまいました。

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裏側です。
セルベッジの巻き方が均一でないとか、いろいろ問題はありますが
でも、やはりはじめて自分で織った絨毯なので、愛しいです!

たかがコースターサイズの絨毯に8時間もかかったのですが
(しかも、難しい縦糸張りの作業は先生まかせ)
織っているときは、もう楽しくて楽しくて!
無心になれる、とっても楽しいひとときでした。 ♪♪♪
ありがとう、T先生!



コメント
絨毯織りを学びたいと思っています。この絨毯織り機はどこで購入できますか? またT先生から絨毯織りは学べますか? 是非教えてください。お願い致します。
  • 美月
  • 2016.05.18 Wednesday 17:10
美月さま、ブログをご覧いただきありがとうございます。
この絨毯織り機はT先生の手作りで、残念ながら市販はされておらず、T先生は平素、教室などは開かれておりません。この時はたまたま個人的な交友関係で「おけいこ」が持たれたということなのです。
ご期待に沿えるお返事ができず、申し訳ありません。
(以前はカルチャーセンターなどでも「ペルシャ絨毯織り」を教えてくれる講座もあったようです。いまもあると良いのですが…)
  • ぷぎー
  • 2016.05.19 Thursday 19:04
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