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2010.12.05 Sunday

コーカサス チェック?のヴェルネ(前編) 

 しつこいですが、ヴェルネです。
これはアゼルバイジャンのなかでもアルメニアとの国境に近いあたりのものでしょうか?



とてもコンディションがよく、ほぼ未使用と思われます。

これまでにご紹介した白と赤のヴェルネは「二枚はぎ」でしたが、これは一枚でこれだけの大きさ。
季節ごとに場所を移動する純粋な遊牧生活では、これだけの大きさを織ることは無理でしょう。
たぶん半定住か定住している家庭で織られたものだと思います。



ぎっしりとした、とても密な織りです。
このなかに針を通そうとしたら折れそうなくらい生地が詰まっています。



房も立派です。二色の糸を使った房もありますね。
「ボトル・グリーン(瓶の緑)」と呼ばれる深い緑やマスタード・イエローもステキ。



これだけ密なキリムだと折りたたむときバリバリしそうに思えますが、
実際には、しなやかで、きれいに折りたためます。

ひとつには、ある程度の歳月を経てこなれているため。
もうひとつは、ウールの質が良いためだと思います。

ご紹介したカシュカイ・キリムよりはカリカリした感じですが、艶があります。
ウールがよいと、色もきれいに染まるみたい。



すべて天然色だと思われますが、あまりにも状態がよいために、ちょっと年代が特定できません。
ただこれほどのヴェルネは、いまはもう織ることができないと思います。



ピシッと整った織り。かなり上手な織り手なんでしょう。



よく「羊の角」と呼ばれている文様のジジム



裏から見るとこんな感じですが、ジジムの部分を見なければ、裏と表がわかりません。



キリムや絨毯の織りの技術は
現代のように織物工場に入ってプロの技術指導を受けて学んだものではなく、
基本的には、家庭のなかで母から娘に伝えられてきたもののはず。

彼女らの織りの技術はどうやって伝承されてきたのか、
あれこれと想像がふくらみます。
……
そんなことなども含めて、次回もこのヴェルネを取り上げたいと思います。

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