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2017.10.09 Monday

部族の絨毯に囲まれて聴く、アフガニスタンのうた

 

絨毯展も、残すところあと2週間。

10月7日の土曜日は、ギャラリーにて世界音楽紀行「部族の絨毯に囲まれて聴く、アフガニスタンのうた」、

アフガニスタン音楽ユニット「ちゃるぱーさ」さんのコンサートが開かれました。

 

 

ちゃるぱーささんは以前にもギャラリーオアシスで演奏されたことがあるとのこと、

昨年9月に行われた世界音楽紀行のアーカイヴスよりご紹介します。

 

「ちゃるぱーさ」はダリー語 で「ヤモリ」を意味する言葉で、ラバーブなど弦楽器担当の佐藤圭一とヴォーカル、パーカッション担当のやぎちさとによって 2007 年の初頭に結成されました。日本全国で 200 回以上のコンサートを行う他、カルザイ大統領来日時の大使館での演奏や、グルザマン師の日本公演でのサポートなど、アフガン音楽の紹介と普及に努めています。

 

長く続いた戦乱により埋もれてしまったアフガニスタン音楽は、ようやく世界の注目を集め始めました。その宝石のような煌めきを発掘する旅に一緒に出かけましょう!

 

日本では殆ど紹介されることのないアフガニスタンの音楽。しかしそこには多民族国家ならではのバラエティに富んだ伝承音楽と、流動する文化に培われた芸術音楽、そしてSP レコードとラジオ放送によって全国に普及した大衆音楽がありました。

 

パシュトゥーン、タジク、ハザラ、ウズバキなど、様々な民族が織りなす多様な音楽を、20本ほどの弦が張られた皮張りの弦楽器ラバーブと、イランの打楽器トンバク、 現地の言葉による歌声でお届けします。

 

アフガニスタンは詩の文化の国です。子どもたちは幼い頃からいにしえの詩人たちが紡いだ言葉を習い覚え、それが彼らの精神的支柱となっていきます。千年以上前の詩人によって書かれた詩が現在も歌い継がれ多くの人に愛されている、それがアフガニスタンの文化的風土です。

 

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ヴォーカルと太鼓担当のやぎちさとさんは美しい民族衣装に身を包みお姫様のよう、

三味線の遠い親戚であるラバーブ担当の佐藤圭一さんは、静かで知性的な男性、

そして4歳のアキラ君がひそかに大人たちの注目を集めていました。moe

 

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ナビゲーターの寺原太郎さん、

いつもは司会がメインで、最後に一曲だけアーティストと共演のケースが多いのですが、

今回は最初から最後まで一緒に息のあった演奏を聴かせてくれました。手

 

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これまでトゥバやチベット、トルコ、アイルランドなど

遠く離れた地域の楽器とバーンスリーが共演をして、

不思議とマッチして新鮮な感じだったのですが、

今回は特にバーンスリーとピッタリ!

地域的に近いこともあり、アフガニスタン音楽とインド古典音楽とは一定の関係があるみたいです。

 

アフガニスタン音楽を聴くのは初めてでしたが、

どこか懐かしさを感じるメロディと音の響きが美しい歌詞。

また聴きたい音楽です♪

 

「ダリー語には古いペルシア語のみやびな響きが残っていて、

千年以上前の詩がいまなお歌いつがれています。

それらの詩には対句などが使われ、歌っていてとても気持ちがいいのです」

と、やぎちさとさんが語っていたのが印象的でした。

 

君は一度の目配せで 僕を殺してしまった

君の瞳には 恥じらいさえなかった

 

君の言葉は百度も僕を傷つけ

一度の優しさもなかった

愛しい君は僕の恋人 愛しい君は愛の人

君はマシュハドの指し針 そしてブハラの刺繍糸

 

( ヘラートの民謡「kushti tu mara 君は僕を殺してしまった」 )

 

また、「タリバン時代には歌が禁止され、

楽器やカセットテープ、CDが道に投げ出されたその上をブルドーザーが圧し潰していった」

という胸が痛くなるような佐藤圭一さんのお話も聞きました。

 

1978年のソ連によるアフガン侵攻以来、いまなおアフガニスタンでは戦乱がつづいています。

 

定住の地が無く 家々をさまよう

あなたを失って 悲しみといつも肩を組んでいる

 

私のたったひとつの 愛する祖国は痛み

傷だらけで 薬さえない

 

私の祖国 誰があなたに悲しみをもたらすのか

私の人生の道 どこに行ってもあなたなしでいられない

 

( 1998年の曲「sarzamin-e man 私の国」 )

 

ROYA PROJECT というサイトにちゃるぱーささんのインタビュー記事が出ていたので、引用させていただきます。

 

Question9  今後の抱負を聞かせてください。

 

圭一さん: 私は、もっと多くのアフガニスタンの人々に、私たちの演奏を聴いてほしいと思っています。日本に古くから暮らしているアフガニスタンの方たちは、アフガニスタンでの自由で平和な時代の記憶を大事にしています。一方で、若い世代は故国について多くを学びたいと思っていますし、故国のためにできることを模索しています。世代にかかわらず、日本のアフガニスタン人の方々に、私たちの音楽を聴いて故国を偲んでほしいと思っていますし、アフガニスタンに再び平和がもたらされることを強く願っています。それから、私はアフガンミュージックの延長線上に、アバンギャルドな音楽を創り出したいですね。

 

ちさとさん: 私は、日本の人々にアフガン文化の豊かさを伝えたいと思います。アフガニスタンには「紛争」だけでなく、美しい文化が存在しているのです。それから、世界中のアフガンコミュニティを訪ねて、演奏したいと思っています。そしていつの日か、“ちゃるぱーさ”というミュージシャンとして、アフガニスタンに行きたいと思います。

 

圭一さん: 私たちは、次のアルバム作りを計画しています。そのアルバムは、タジクやパシュトゥン、ハザラ、ウズベクなど、アフガニスタン全土の様々な音楽で構成される予定です。私たちは日本人です。だから、私たち独自のアフガンミュージックの解釈を示したいと思うのです。

ほかの誰でもない、私たちだからこそ、できることを。

 

これが私たちの輝ける祖国

これが私たちの愛する祖国

それは私たちそのもの アフガニスタン

 

その川の上で、その草原で眠らせてください

その丘の上で、その山で眠らせてください

 

( de zemong zeba watan 輝ける祖国 )

 

 

(パシュトゥーン人歌手アワルミールの代表曲)

 

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休憩時間中の一コマ。

ギャラリーオアシスさんはいつも和やいだ雰囲気です。

 

コンサート後半のはじめ、私も前に出て寺原さんと佐藤さんの「絨毯インタビュー」を受けました。

まー、とにかく人前に出てマイクで喋るという経験がなかったのですが、

お二人のサポートと観客のみなさんの温かい眼差しに支えられて、なんとかお話することができました。

 

ギャラリーの常連さんに混じって、「もしかして絨毯を見に来てくださった?」

という印象の方がいらっしゃいました。

もしこのブログを見てくださっていたら、あらためてお礼を申し上げます。

 

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* * *

 

絨毯展は10月21日(土)17時までです。

よろしかったら見にきてくださ〜い!

 

苺追記苺

 

10月14日(土)10:30〜 ギャラリートーク

(所要時間 約1時間)

ギャラリーオアシスにて モチロン無料です♪

答えられるかわかりませんが、ご質問などあれば是非どーぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
ぷぎー様…ギャラリーオアシスで「ちゃるぱーさ…アフガニスタンのうた」が開催されていた頃、小生は江東区文化センターで「PP&M Festa 2017」の会場にいました。アメリカのフォークソング・グループであるピーター・ポール&マリーのカバーバンド14組が公演する年に一回のコンサートでした。寺原太郎さんの「世界音楽紀行」に行けなかったことは心残りでしたが、ぷぎーさんの臨場感溢れるブログの写真と報告で小生もその場に参加した気持ちになりました。小生は9月26日のギャラリートークでぷぎーさんのお話を伺いましたが、あの貴重な部族絨毯に囲まれての「ちゃるぱーさ」&寺原さんのコンサートはさぞやすばらしかったと確信しています。音楽をとおしてアフガニスタンの人々の歴史と生活文化が想像できます。今回のコンサートは「音楽と部族絨毯展のコラボレーション」であり、それぞれに関心ある方々がもうひとつの世界を知るめったにない貴重な機会だったと思います。ブログに書かれたぷぎーさんのメッセージや佐藤圭一さんのインタビューをじっくり味わいます。ぜひとも今度「ちゃるぱーさ」さんの生演奏とお話に耳を傾けたいと思います。10月21日(土)までさらに多くの方々が「絨毯展」に足を運んでくださることを祈っています。この日はリバティアカデミーのレクチャー&コンサート「江戸音曲…新内の世界」が開催されます。11月はギャラリーオアシスでの「世界音楽紀行」にも出演された常味裕司さんの弦楽器ウードによる「アラブの古典音楽」と続きます。音楽って、本当に心を和ませてくれますね。もちろん絨毯も!
  • Whyte Laydie
  • 2017.10.09 Monday 19:52
Whyte Laydieさま、いつも丁寧なコメントをありがとうございます。ピーターポール&マリーの音楽、懐かしいですね。聴いていて心が洗われるような音楽は、今また必要とされているような気がします。きっと素敵なコンサートだったのでしょう、お疲れ様でした。
アフガニスタンの音楽も、聴いていて落ち着く美しいメロディと(意味は分からなくても耳に心地よい)歌詞でした。ちゃるぱーささんは日本で唯一のアフガニスタン音楽ユニットとのことですが、もっともっとたくさんの日本人にも聴いてほしいと思います。
やぎちさとさんが「今日は楽器たちも絨毯に囲まれて嬉しがっていると思いますし、絨毯もアフガニスタン音楽を聴いて喜んでくれているのではないかと思います」と、とっても素敵なお話をしてくださいました。
楽器も絨毯も生きている! そんな感性を大切にしたいですネ。
21日のリバティアカデミーのご盛会をお祈りいたします。
  • ぷぎー
  • 2017.10.09 Monday 20:37
トーク会に行けなくてとても残念!皆さんもきっと満足されて盛況だったことと思います!

アフガニスタンは本当に「山と詩のくに」だと思います。9.11の半年後にパキスタンの山岳エリアにTV番組の取材で行った時、初めてアフガンの山々を見ましたが、その表情の豊かさに驚き、ああ、この山々が数多くの詩人を生んだのだ!としみじみと思いました。涙がこぼれそうなくらい感銘を受けたことを、アップしていただいた会場を飾る素晴らしい部族じゅうたんとともに思い出しました。そして彼らの文化に、時間も国境もないことも。
またいつか、渾身のコレクションを見せていただけることを楽しみにしています。

雨の週末、いただいたヘレンドのカップでハーブティーを飲みながら〜素敵な展覧会に寄せて:
https://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&NR=1&v=X-idP23bHCg
  • April
  • 2017.10.14 Saturday 17:36
April さま、お怪我の具合はいかがですか?
温かいコメントありがとうございます。

今日のギャラリートークは、悪天候にもかかわらず、ブログを見てくださっている方や絨毯にとてもお詳しい方などとの素敵な出逢いがありました。トークは少し緊張したのですが、「幸福の絨毯」はじめ展示品を褒めていただけて、絨毯たちも喜んでいると思います。

「ブログはもう書かれないんですか?」なんて声をかけていただくと、「ああ、こんなショボいブログでも楽しみにしてくださっている方がいる」と有り難い気持ちになります。
トーク終了後に遠くから来てくださった方々とも大好きな絨毯やキリムのおしゃべりができ、展示会を開いて本当に良かったです!
小さなつながりかもしれないけれど、心から絨毯キリムが好きな人同士がコミュニケートできる機会が持てたことは、展示会が終わっても素敵な思い出となって、心に花を咲かせてくれると思います。

アフガニスタンの現状も絨毯キリムの故郷も、いや世界中が争いに翻弄されている今日この頃ですが、滅びることのない詩と、蘇る音楽に耳をすませながら、1日1日を大切に過ごしていきたいですね。

また絨毯見に来てください〜!April さんのお宝たちもまた見せてくださいね〜!
  • ぷぎー
  • 2017.10.14 Saturday 18:10
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