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2018.06.21 Thursday

続 「トランシルバニア絨毯」の本


「トランシルバニア絨毯」の本の紹介のつづきです。




いわゆる「ダブル・ニッチ」と呼ばれる壁龕が上下に二つ配置された絨毯は、「トランシルバニア絨毯」のなかでも代表的なデザインです。
「カルトゥーシュ」と呼ばれるメインボーダーが特徴的。

このピースは茜、インディゴ、緑、オークル、白の色使いで、トルコ西部の村の絨毯のルーツはここかな、と思わせます。
ただアンティークのトルコ絨毯によく見られる「オーベルジーヌ」(茄子紫)は、この本では見当たりません。

開放的で明るく楽しい気分が感じられますね。 「黒の教会」所蔵の17世紀初頭のもの。



フィールドが黄色のものも多く見られるようです。



こちらは「シングル・ニッチ」で、壁龕がひとつのタイプ。

聖マーガレット教会の17世紀前半のもの。



「シングル・ニッチ」絨毯は、特に宗教的な意味を持たないとされていますが、このタイプは「祈祷用絨毯」に区分されています。

メインボーダーは「オスマン・パターン」と呼ばれています。
「黒の教会」の17世紀末のもの。



やはり黄色のタイプもあります。
もとはトランシルバニアの教会所蔵でしたが、現在は Brukenthal Museum にあります。17世紀後半。



「円柱」が織り込まれた絨毯は、円柱の数で区分されます。
こちらは二本の円柱のデザイン。
17世紀末の福音教会のもの。




「円柱デザインの絨毯」のルーツはオスマン帝国の宮廷絨毯ではないかと考えられています。やはり宮廷絨毯は、どこか漂う雰囲気が違いますね。

こちらはブカレストの国立博物館所蔵のフラグメントで、16世紀末から17世紀初めのもので、織られた場所はカイロだとされています。
カイロはマムルーク絨毯が製作されたところでもあり、その伝統が引き継がれ、糸や染色や織り技術など、この時代もっともレベルの高い絨毯が織られていたのかもしれませんね。



円柱が6本の、「黒の教会」所蔵の絨毯。17世紀後半。
ボーダーにチューリップとカーネーションが配されてエレガント!
暗めの茜をはじめ落ち着いた色合いが素晴らしい。



この時代からはトルコの産地が特定されています。
こちらは17世紀末のギョルデス。 おなじギョルデスでも18世紀に入るとデザインが複雑化してきますが、このピースはシンプルで可愛い感じ。



こちらはクラの18世紀初めの絨毯。
渋い黄色とインディゴが基調で、茜はほんの少ししか使われていません。


駆け足でのご紹介でしたが、「トランシルバニア絨毯」の本はなかなか見ごたえがあります。
古いトルコ絨毯にも色々なタイプがありますが、みなさんのお好みのものはありそうでしょうか?

ではまた〜〜!
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