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2019.08.02 Friday

9. 「オールド」という"新しい"価値観


新しく織られたイランのトルクメン絨毯を最後に、
それ以降わたしは「新しい絨毯」をほとんど購入しなくなった。
(例外はギャッベの章で紹介したゾランヴァリのルリバフで、
これは海外からラグを買うようになって、しばらくして手に入れたものである)

日本人のほとんどは絨毯を買う場合、新しいものにすると思う。
デパートや絨毯を扱うショップのほとんどは、古い絨毯は置いていないし、
やきものなど骨董が好きな人でも、日本では、絨毯は骨董の範疇には入らないのではないか。
鍋島絨毯のなかには古いものもあるだろうが、なにせ絶対数が少ない。

美術館などで古いものを目にする機会はあっても、
自分が古いものを購入したり、使ったりすることは夢にも考えていなかった。

どちらが先だったのかは思い出せないけれど、
それ以降のわたしは「オールドキリム」と「オールド絨毯」の世界へ入っていったのである。



ギャッベを検索しているうちに、カシュガイ族などが織る「キリム」という言葉を知った。
2006年とか 2007年とかのことだと思う。
それより15年以上前から、都会のおしゃれな店では「キリム」というものが売られはじめていたが、
世情に疎いわたしは全然知らなかった。

このブログを始めてからキリムや絨毯好きの方と知り合うようになったけれど、
その方たちは20年以上も前からキリムが好きで、
都内のいろんなお店に足を運んでは目を肥やされていたようだ。

そういう意味で、わたしなんかヒヨッコで、エラそうなことを言うのなんか百年早いのだ。

でも、まあ、とにかく、
「キリム」というワードをPCに打ち込んで検索する日々が続いているうちに
なにやら「オールドキリム」というモノが売られているらしいことが判明した。

なにやらミョーに「くすんだ」、あるいは「ケバケバしい」"布みたいなモノ"の画像を食い入るように見つめた。



「なんだろう、コレ...」
自分がこれまで接したことのない質感のモノだった。
個人的には別に「中古」でも抵抗感はなかった。

そう、わたしにとって「オールド」とは、"新しい"価値観の提示であったのだ。

ようこそ、「オールド」の世界へ!!!

わたしは新しい世界からのインヴィテーションに胸を高鳴らせた。

(つづく)
 
コメント
前回のトルクメンの記事もちょうど自分が気になっていた話題だったので楽しく読みましたが(つい最近、その頃のトルクメンのラグを買ったので)、今回からスタートしたオールドの世界に入る突入する話もまさに自分が現在進行形で楽しみです。
  • いわな
  • 2019.08.02 Friday 23:45
いわなさん、ありがとうございます。
これまでとは違う質感のモノとの遭遇、しばらく忘れていましたが、あの頃の気持ちを思い出しながら書いていきたいと思っています。
ゲットされたトルクメン絨毯との「お付き合い」、さぞ楽しいと思います!絨毯は質感に奥行きがあり、茜色も朝昼晩では違う表現を見せる点も魅力のひとつですよね。
これからもどうぞよろしく〜〜!
  • ぷぎー
  • 2019.08.03 Saturday 06:07
はい、非常に愛おしく、暇があれば触ったり、踏んでみたり、ゴロゴロしてみたりしてます。ただ自分的にはちょっと高価だったこともあり、どうしても大事に扱わざるを得ないので、もう少し雑に扱える、かつ、それなりに満足のいくラグも探しています。
そのためにも、今は多少なりとも知識を付けたいと、ぷぎーさんのブログを読んだり、ネットにあるラグを眺めたりする毎日です。
というわけで、今後ともよろしくお願いしま〜す。
  • いわな
  • 2019.08.03 Saturday 22:53
「大事に扱わざるを得ない」気持ち、よくわかります! 「もう少し雑に扱える」ラグをもし私が選ぶなら、やはりウールの質が良く(ツヤがあり弾力性に富むウール)、織りがしっかりしている点は見逃せないですね。色と柄はお好みで〜〜
いわなさんの絨毯遍歴の旅、楽しんでくださいね。
  • ぷぎー
  • 2019.08.04 Sunday 06:40
返信有り難うございます。
「ウールの質、織がしっかりしている」で選ぶというのは、柄と色ばかり考えていた私にはなかった視点でしたが、いいですね。答えを貰った気がします(織がしっかりしているというのは、まだ意味がわかってませんが勉強します 笑)。ちょっとそういう視点で探してみます。
  • いわな
  • 2019.08.04 Sunday 07:54
うちのラグはもっぱら「観賞用」と「実用」に分かれるのですが、「実用」の条件がウールの質と織りの良さなんです。
「織りの良さ」は「耐久性がある」と言い換えた方が分かりやすいかもしれません。絨毯はタテ糸とヨコ糸とパイル糸で構成されていますが、それらが密にしっかり絡み合っているものがオススメです。実際に手にとって、折り曲げてみたりしないとなかなかわからないのですが、、、
ネットで購入する場合、返品可能なお店にするとか、できれば実物を見てからにした方がよいかもしれません。本当に絨毯はピンからキリまであります。
  • ぷぎー
  • 2019.08.04 Sunday 08:49
織がしっかりしているとはそういうことなんですね。ウールの質もそうですが、やはり実物を見ないとわかりませんよね。ついネットの方が手軽に買えるのでそっちに向かいがちですが、じっくり気に入ったものを選ぶのはやはり実店舗かな、と最近思ってます。
  • いわな
  • 2019.08.04 Sunday 19:59
実はわたし自身は、ほとんどネット経由で絨毯を買ってきたので、偉そうなことは言えないのです。
最近あまりネットも見なくなったのですが、先日ヤフオクをのぞいてみたら、部族絨毯などはあまりウールも織りも良くないものがたくさん出品されているようでした。値段もあまり高くないので、まあこんなものかとも思いますが、購入された方が「部族絨毯って所詮こんな品質なのか」と思われたら残念だなぁと気にかかります。
どうかいわなさんが長年使って愛着が持てる絨毯に出会えますように!
  • ぷぎー
  • 2019.08.04 Sunday 21:06
 こんにちは。「実用に耐えうる絨毯」なるほど、と思いました。タシケントの絨毯屋で買わないかと持ち掛けられた絨毯は大きすぎて持って帰れないと言うと、絨毯屋のおじさんがびっくりするくらい小さくたたんで、よい絨毯はこんなに折り曲げても大丈夫なんだ!と言っていました。売り物なのにその上をずかずか土足で歩いていましたし。ぷぎーさまのブログにある「トルクメン絨毯はえらい!」にありましたゴムのような弾力性、スルスルした感じが私の絨毯にもあります。しかしやはりみればみるほど(ぷぎー様のブログの写真やお持ちのものと比べて)アンティークとまではいかないですが、実用品として使用できそうです。
 またつい最近、トルクメン、テッケギュルの一部を使ったコースターを手に入れました。小さすぎて残念ですが、気が付けば古い絨毯の切れ端はこちらでいろいろな形で使用されています。なかでも古い車ほど使用者が年配の方であるせいか、必ず座席に絨毯がひかれています。馬にひくのと同じようで面白いです。アンテナを張っていると次々に見つかり始めました。たとえ切れ端でもアンティーク?いやオールド?らしきものを持っていると確かに違いが判ります。
 骨董の一番の勉強法は自分のお金で買ってみることだと、なんでも鑑定団の方が仰ってました。偽物をつかまされたときは。勉強させていただきました、と。本当に手に入れてみなければわからないことがたくさんあります。私もとうとう「オールド」という新しい価値観へ踏み入れたようです。私もよろしくお願いいたします。
  • ライホン
  • 2019.08.11 Sunday 14:04
ライホンさま
嬉しいコメントありがとうございます。これからオールドについて書くつもりなのですが、「自分のお金で買ってみる」「偽物をつかまされた時は勉強させてもらったと考える」のは古いラグの世界も同じだと思います。
トルクメン絨毯はやはり部族絨毯の王者です。ウズベキスタンに残っているものには、移動生活に向く薄さでありながら、耐久性に富むトルクメン絨毯がまだまだ見られると思います。
自動車のシートに絨毯を敷く話、面白いですね。
ぜひぜひ「オールドの新しい世界」を楽しんでください!
  • ぷぎー
  • 2019.08.11 Sunday 15:10
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