ARCHIVE  ENTRY  COMMENT  TRACKBACK  CATEGORY  RECOMMEND  LINK  PROFILE  OTHERS
<< September 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< ブログの反省と絨毯のお手入れと筋トレ | main | 13.「新しい価値観」とは何ぞや >>
2019.08.12 Monday

12. 「オールドキリム」ってどんな感じ?


「9.オールドという"新しい"価値観」で
わたしが「なにやらミョーに『くすんだ』、あるいは『ケバケバしい』」と感じたオールドキリムについて、
「こんな感じ」というサンプルをお見せしたいと思います。



トルコのコンヤのチュバル(穀物などを入れる縦型の袋)です。
上側が袋の口になっています。
実物は友達のところに行ってしまいましたが、画像が残っていました。

これは「小物まで」が「小物から」に移行しはじめているときに手に入れたモノ。
ネットショップY店から購入したのですが、そのお店も今はないようです。
扱っている点数はそんなに多くありませんでしたが、落ち着いた感じのすてきなキリムばかりでした。

当時はスマホがなくコンデジで撮ったので、写真がいまひとつ鮮明ではありませんが、
「くすんだ」というのは、こんな色合い。(これは「ケバケバし」くはありません)

当時「70年くらい前の物」とのことだったので、1940年代ごろに織られた物。

袋のおもて面に使われている糸は、もとはハッキリした茜、オレンジ、黄緑、紫でしたが、
その頃の化学染料は、日光を浴びると染料が飛んでしまって褪色するため、こんな色になりました。
特に紫色は褪色しやすい色のようで、写真では薄〜い水色に見えます。

ただし日に当たらなかった袋の内側を見ると、濃い色が残っていて、紫色はしっかりした紫色でした。
内側の写真を撮っておらず残念!



面白いのはおもて面と裏面をつなぐ赤い糸が、天然染料の茜らしきこと。(写真下側)
一枚のチュバルに、化学染料と天然染料の両方が使われています。
つなぎの赤い糸は、以前使った糸が残っていたのかもしれません。

裏面は「ラクダの原毛そのまま」の糸ということでした。
ラクダの毛の濃淡を活かした抽象画のようなデザイン。
民衆のフォーク・アート!
タペストリーとして飾ってもじゅうぶんイケるんじゃない?!
いま思えば、この茶色系はラクダじゃなくて羊毛だったかも、、、と思うのです。
ラクダの毛は、時間が経っても表面のケバがあまり取れないけど、
この茶色の毛は、ケバが取れてツヤツヤ〜〜!



あと、手に持ってみるとよくわかるのですが、
このチュバルには、艶があってずっしりとした、とても良い糸が使われているのです。
写真からでも、ある程度伝わるんじゃないでしょうか。

ウールのなかでも良質の羊毛を選び、丁寧に梳き手で紡いだ糸だと思います。
いま見てもほれぼれする糸です〜〜

染料に関しては、オールドキリムは基本的に化学染料と天然染料のミックスだと考えたほうが良いです。
化学染料だけのものも多いでしょう。
(100年を超えたアンティークでも、化学染料がときどき使われています)

だからオールドキリムを選ぶときは、天然染料のこだわりを捨てたほうが賢明で、
それよりもウールの良さに注目!
まだまだ「古き良き時代」の良質のウールが使われているのです。
もうひとつは、自分たちが使う実用品として織られたものに優品が多いということ。
いまに比べればモノが少ない時代だから、
実用に耐え、毎日見ても愛着が持てる、堅牢で美しいモノへのこだわりは強かったハズ。
このチュバルを思い出して、とっても懐かしい気持ち〜
オールドキリムの優品だと思います。


 
コメント
コメントする








 
この記事のトラックバックURL
トラックバック
Powered by
30days Album