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2010.11.23 Tuesday

ヨムート? ヴェルネVerneh


久しぶりにキリム(平織り)の記事です。
キリムのなかでも「浮き織」技法をつかったヴェルネをご紹介しましょう。



裏側の糸の処理は、こうなっています。
以前ご紹介したバルーチのソフレも浮き織技法ですが、びっしりと糸が通されているので重いです。
この浮き織なら、糸の分量もそう多くならず、重さも比較的軽めです。



この本の著者によると、いわゆるヴェルネと呼ばれる浮き織は、
下図の灰色の地域で織られているとのこと。



これによると、カシュカイ族で有名なシラーズ地方も入っています。
そういえば新しいカシュカイキリムをあつかっている日本のネットショップで、
「ヴェルネ」に良く似たタイプの「ジャジム」を見たことがあったっけ……



大きさは約2m四方ですが、この文様、どっかで見覚えありませんか?
そうです、前回のヨムートの絨毯のボーダーに、良く似た文様がありました。


(ORIENTAL RUGS Volume 5     by Uwe Jourdan)

「フィールドのメイン部分の文様は、Moshkova説によると西側ヨムートのもの」と書いてあります。
そして「西側ヨムート」が住んでいるのは、下の地図のカスピ海沿岸になります。


(The Textile museum 発行 “ Turkmen″)

水色の線で囲ったところが「西側ヨムート」の住む地域。
アゼルバイジャンはカスピ海の西側なので、距離的にも近く、
ヨムートがそこに住んでいてもぜんぜんおかしくありません。

やっぱりこのヴェルネはヨムートが織ったものなのかな?



上の段は、やっぱりヨムートっぽい。
「ラジオ体操をしている虫?」みたいなモチーフもヨムートに見られる文様です。

けれど、トルクメンのメインカラーは赤〜赤茶です。
文献で見た、ヨムートのPalas(似たような浮き織)はいずれも赤でした。

このヴェルネのベースは白。
文様はヨムート。

はたして、鑑定やいかに?

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